厚岸湖におけるニシン仔魚の定量採集調査①

今年初めて厚岸湖でのニシン仔魚の定量採集調査を行いました。この日はあいにくの曇り空で気温は1℃でした。とにかく寒い!

 

厚岸湖は水深が浅く、アマモが大量に繁茂するため、一般的な採集方法では仔稚魚類の定量採集が困難でした。そこで、船外機船の船首部の船底に枠網(フレーム0.6 × 2.0 m、袋網目合い1 mm、図2-1、2-2)のフレームを固定し、押し網のように曳網する定量採集方法を開発し、ニシン仔魚の定量採集を行っています(詳しくは水産総合研究センター水産研究成果情報 平成22年度研究成果情報をご覧くださいhttp://www.fra.affrc.go.jp/kseika/kseikaindex.html)。この採集方法は調査船の操船お願いしている地元漁業者の溝畑さんのアイディアから生まれました。採集している(曳網している)ときの様子が、ちょうどジンベイザメが口を開けて餌を食べているように見えることからこの採集方法を我々は“ジンベイ方式”と呼んでいます。

 

 図2-1 定量採集調査に用いる枠網

図2-2 枠網の引き上げ作業

 

さて、ニシン仔魚は採れているのか?

この調査では、ニシンの他にチカやシラウオなどの仔魚も採れます。これらの仔魚は形態がとても似ているため、しっかり観察しないと種判別ができません。実験室に持ち帰り、実体顕微鏡を使ってニシン仔魚を探します。

 

仔魚の採集を行った場所では、仔魚の生息環境を調べるためにプランクトンネットを用いた餌環境調査(図4-1)や水温・塩分測定(図4-2)も行います。

図4-1 プランクトンネットの斜行曳き

 

図4-2 STDによる水温・塩分測定

 

ニシン調査時の船長&陰のアドバイザーでもある地元漁業者の溝畑さんと調査場所等について相談中。厚岸湖内を熟知している地元漁業者の方から得られる情報は野外調査においてとても重要です。

 図5 調査船の操舵をお願いしている溝畑氏

 

 

一通り調査項目が終わったら、ひたすら寒さに堪えて次の調査地点まで移動。この時期の調査が一番嫌いです・・・(図6)

 

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