厚岸海域におけるアサリの幼生調査について

 アサリの親貝は干潟などの砂泥底に潜って生活していますが,その赤ちゃんである幼生は,数週間にわたって海水中を浮遊する“プランクトン”としての生活を送ります。私たちは,親貝から放出されたアサリの幼生がどのような浮遊生活を送り,再び親貝が暮らす干潟などの漁場に戻ってくるのか,どのような環境の時にこのようなプロセスが成功し,アサリ資源の増大につながるのかを明らかにしたいと考えています。

本州や九州では,春から秋にかけてアサリの産卵を繰り返しますが,私たちが調査対象とする厚岸海域を含めた北海道東部では水温が低いためか産卵は夏の限られた時期だけです。このため,この海域でのアサリの幼生の調査は,夏期に集中的に行う必要があります。本年は,手始めに7月から10月にかけて十数か所の調査点を船でまわり,ポンプで海水をくみ上げ目の細かいネットでプランクトンを採集し,調査海域でのアサリの幼生の分布パターンを把握する調査や稚貝の調査を行いました。調査点間を直線的に移動して,時間を節約したいのですが,この海域で盛んなカキ養殖の施設や広大なアマモ場があるため,採集そのものよりも調査点の移動に時間がかかってしまいました。また,この時期に盛んなコンブ漁やサンマ漁の船が往来する際は,その航跡波で船は大揺れでした。この調査には,地元の厚岸漁業協同組合や北海道大学厚岸臨海実験所のご協力をいただいています。

幼生採集調査

 

稚貝採集調査

 

アマモ場

 

 

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