相模湾長井沿岸における小型紅藻群落生物群集の調査

私たちは、相模湾長井の水深2~8メートルに見られるテングサ類、サンゴモ類など小型紅藻類からなる海藻群落内の生物群集について、長期継続的かつ定量的な調査を行っています。「海藻群落」というと、多くの人は、岩礁でゆらゆらと波に揺れるワカメやコンブの海中林や、ホンダワラ類の群落を思い浮かべるかもしれません。私たちが研究対象としている小型紅藻群落は、そのような「目立つ海藻群落」の周辺、もしくは林床に生えており、これまであまり注目されてきませんでした(写真1)。

 小型紅藻群落は、高さ数センチ~数十センチ程度の小さな海藻群落です。当然ながら、その中に生息する生物種も小型のものが多く、手で採集することは非常に困難です。そこで、採集にはエアリフトという掃除機のような道具を使い、方形枠(一辺25センチ)内の生物を海藻ごと吸い取ります。毎月1回、潜水調査を行い、小型紅藻群落から採集された生物種とそれらの生息密度を記録しています(写真2)。

 

作業自体はシンプルですが、雨が降っても雪が降っても、海が荒れない限り、調査は毎月行わなくてはいけないので、今のような時期(冬季)はなかなか辛いです。1回の調査でわかることは多くありませんが、私たちはこのような調査を2005年から続けてきて、手のひらの上に収まるような小型紅藻群落に、100を超える多様な生物種が出現することがわかってきました。これら多様な生物種それぞれが、小型紅藻群落をどのように利用し、どのような群落内外の生物とどのような関係にあるのか、少しずつ明らかにしていきたいと考えています。

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